フェスティバル・リュミエール(映画)、光の祭典(イルミネーション)に続き、リヨンにはもう一つ見逃せない国際的な文化イベントがあります。1991年から続くビエンナーレ・ド・リヨンは、現代美術と舞踊が1年おきに主役を交代する、隔年開催のアートフェスティバルです。2026年は現代美術の年。市内10会場に国際的なアーティストの作品が展示され、街全体が美術館に変わります。

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リヨン出身のフランス人。日本在住。日本人旅行者向けに、実際の現地情報をわかりやすく紹介しています。
ビエンナーレ・ド・リヨンとは——現代美術と舞踊、隔年で交代する芸術祭
「ビエンナーレ・ド・リヨン」は、実は2つの異なる芸術祭の総称です。偶数年は現代美術ビエンナーレ、奇数年は舞踊ビエンナーレが開催され、1年ごとに主役を交代しながら、リヨンの秋を彩り続けています。1991年の創設以来、リヨンを国際的な現代アートの発信地として位置づける役割を担ってきました。
現代美術ビエンナーレの歴史——1991年「芸術への愛」から国際的な祭典へ
記念すべき第1回は1991年、「L'amour de l'art(芸術への愛)」というテーマのもと、69組のアーティストが参加し、現代美術館(MAC)、ELAC(リヨン現代美術空間)、テット・ドール公園近くのアール・トニー・ガルニエという3会場で開催されました。以来、2000年代には旧製糖工場「ラ・シュクリエール」([プレスキル&コンフリュエンス完全ガイド]参照)が主要会場の一つとなるなど、産業遺産の建物を活用しながら規模を拡大し、今日ではヨーロッパを代表する現代美術の国際展の一つに数えられています。
2026年 第18回ビエンナーレ——「ある夢から別の夢へ」

写真:labiennaledelyon.com
2026年の第18回ビエンナーレ・ド・リヨンは、2026年9月19日から12月13日まで開催されます。テーマは「Passer d'un rêve à l'autre(ある夢から別の夢へ)」。リヨンの建築的特徴であるトラブール([ヴィユー・リヨン完全ガイド]・[クロワ・ルース完全ガイド]参照)——通りから通りへ人知れず抜ける路地——にインスピレーションを得て、作品同士が物語のようにつながり合う構成を目指しています。キュレーターのキャサリン・ニコルズのもと、出展アーティストの3分の1をオセアニア(オーストラリア、ニュージーランドと周辺の島々)出身が占め、作品の3分の2が新作、そして女性アーティストが多数を占める点も今回の特徴です。
主要会場を巡る

写真:labiennaledelyon.com
2026年は10会場で作品が展示されますが、中でも注目したいのが以下のスポットです。
- レ・グランド・ロコ(La Mulatière):旧SNCF(フランス国鉄)の車両整備工場を改装した新たな目玉会場
- リヨン現代美術館(MAC):テット・ドール公園に隣接([テット・ドール公園完全ガイド]参照)
- ヴィルールバンヌ現代美術研究所(IAC):郊外ヴィルールバンヌにある現代美術専門施設
- フォンダシオン・ビュリュキアン
- 織物・装飾美術館:9年間の休館を経て、今回特別に一般公開
- リヨン現代美術館(ミュゼ・デ・コンフリュエンス):初めてビエンナーレ作品を展示([リヨンの美術館・博物館ガイド]参照)
特に織物・装飾美術館の特別公開は、絹産業で栄えたクロワ・ルースの歴史([クロワ・ルース完全ガイド]参照)に関心がある人にとって見逃せない機会です。
舞踊ビエンナーレとの違い——隔年で交互開催
現代美術ビエンナーレの翌年には、舞踊ビエンナーレが開催されます。次回2027年は第22回を迎え、2027年9月3日から30日まで実施予定です。現代美術版が「見る」芸術祭なら、舞踊版は市内各地の劇場やストリートで繰り広げられる「動き」の芸術祭。どちらも隔年開催のため、訪問の年によって体験できる内容が異なる点に注意しましょう。
チケットと料金
ビエンナーレ・ド・リヨン 2026(現代美術)
会期:2026年9月19日〜12月13日
パス料金:10〜20€(全会場に1回ずつ入場可能)
無料対象:15歳未満、オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏の学生、美術系学生、障がい者手帳保持者
公式サイト:labiennaledelyon.com
アクセスのヒント
新会場「レ・グランド・ロコ」はリヨン中心部からやや離れたラ・ミュラティエールに位置します。メトロB線「Gare d'Oullins」駅からローヌ川側出口を出て徒歩約3分、またはバス120・63・C10・C7番「Pont d'Oullins」停留所から徒歩約6分です。敷地が広大なため、歩きやすい靴での訪問をおすすめします([リヨン市内の移動完全ガイド]参照)。
訪問のヒント
- 開催年を確認:偶数年(2026年など)が現代美術、奇数年(2027年など)が舞踊です
- 会場は市内各所に分散:1日で全会場を回るのは難しいため、2〜3会場に絞って計画するのがおすすめ
- 織物・装飾美術館は特別公開:普段見られない貴重な機会なので、絹の歴史に興味がある人は要チェック
- 既存の美術館巡りと組み合わせる:MAC、ミュゼ・デ・コンフリュエンスは通常営業日にも訪問可能です
よくある質問
2026年はどちらのビエンナーレが開催されますか?
現代美術ビエンナーレです。2026年9月19日から12月13日まで、市内10会場で開催されます。
チケットは事前予約が必要ですか?
パスは公式サイトや会場で購入できます。人気の会期末は混雑することがあるため、事前のオンライン購入がおすすめです。
日本語の解説はありますか?
基本的にフランス語・英語での案内が中心です。事前に公式サイトでテーマやアーティスト情報を調べておくと、より楽しめます。
全会場を回るのにどのくらい時間がかかりますか?
10会場すべてを回るなら数日必要です。初めての場合は、レ・グランド・ロコとMACなど、中心的な2〜3会場に絞ることをおすすめします。
まとめ
ビエンナーレ・ド・リヨンは、現代美術と舞踊が隔年で交代しながら、リヨンの秋を彩る国際的な芸術祭です。
- 2026年:第18回現代美術ビエンナーレ(9月19日〜12月13日)
- 新会場:旧鉄道工場を改装した「レ・グランド・ロコ」
- 特別公開:9年ぶりに開館する織物・装飾美術館
美食と歴史だけでなく、現代アートの息吹を感じられるのも、今のリヨンの魅力です。




