リヨン発の日帰り観光スポット7選|電車・車で行ける絶景・グルメ・世界遺産

リヨンは、フランスのほぼ中央に位置する交通の要衝です。ここを拠点にすると、電車や車で1〜2時間以内に、古代ローマ遺跡・中世の村・ワイン産地・アルプスの展望台など、個性豊かな観光地に日帰りでアクセスできます。

この記事では、リヨンから日帰りできるおすすめ観光スポットを、近い順に7つ紹介します。

この記事を書いた人

リヨン出身のフランス人。日本在住。日本人旅行者向けに、実際の現地情報をわかりやすく紹介しています。

目次

① ヴィエンヌ(Vienne)|古代ローマ劇場と世界最古のジャズ・フェス

ヴィエンヌの街並みとローマ劇場
写真:Apidae Tourisme

リヨンから南へ約28km、電車でわずか25〜30分のヴィエンヌは、古代ローマ時代の遺跡が今もきれいな形で残る小都市です。

なかでもテアトル・アンティーク(Théâtre Antique)は圧巻。1世紀に建造されたローマ劇場で、約1万3千人を収容できた舞台は、現在でもコンサートやイベントに使われています。同じエリアにはオデオン(小劇場跡)も残り、歴史好きには見逃せないスポットです。

毎年6月下旬〜7月上旬には、このローマ劇場を舞台に世界最古のジャズ・フェスティバルのひとつ「ジャズ・ア・ヴィエンヌ(Jazz à Vienne)」が開催されます。リヨンからは特別TERチケット(コンサート付きで往復2〜9€)でアクセスでき、昼は遺跡観光・夜はジャズというプランも魅力的です。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / イゼール県
最寄り駅:ヴィエンヌ駅(Lyon Part-Dieu から TER 約25〜30分)
アクセス:片道4〜10€前後
見どころ:テアトル・アンティーク、オデオン、旧市街
入場料:大人3€、割引2€(障害者無料)
開場時間:9h30〜12h45 / 13h30〜18h(季節により変動、要確認)
公式サイトtheatreantiquedevienne.com

② ペルージュ(Pérouges)|時間の止まった中世の石畳の村

中世の村ペルージュの石畳と建物
写真:Visit Lyon / K. Tranchina

リヨンから東へ約34km、列車とタクシー(または徒歩)で行けるペルージュは、まるで中世からタイムスリップしたような村です。城壁に囲まれた旧市街は石畳の路地、切妻屋根の木骨組み建築、石造りの家が見事に保存されており、「フランスの最も美しい村」にも選ばれています。

特に有名なのがガレット・ドゥ・ペルージュ(Galette de Pérouges)。バターと砂糖を練り込んだ素朴な地方菓子で、村の中心にある老舗「オストレリー・デュ・ヴィユー・ペルージュ」でいただけます。村の中央広場(Place du Tilleul)でベンチに腰掛けてのんびり過ごすのが定番の楽しみ方です。

注意点として、ペルージュは最寄りのメクシミュー=ペルージュ駅から徒歩約20分(登り坂)かかります。タクシーやレンタカーのほうが楽です。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / アン県
最寄り駅:メクシミュー=ペルージュ駅(Lyon Part-Dieu から TER 約35分)→ 徒歩約20分またはタクシー
車の場合:Lyon から A42 経由、約40分。駐車場3€/日
入場料:村への入場は無料
見どころ:石畳の旧市街、ガレット・ドゥ・ペルージュ、城壁
公式サイトperouges.org

③ ボジョレー(Beaujolais)|黄金の丘陵を駆けるワインの道

ボジョレーのモンメラ城と葡萄畑
写真:Beaujolais Tourisme / É. Ramousse

リヨンの北、約30〜50km圏内に広がるボジョレー地方は、「ボジョレー・ヌーヴォー」でお馴染みのガメイ種ワインの産地。なだらかな丘陵に延々と続く葡萄畑、石造りの中世の村、小さなシャトーが点在する、絵のような風景が広がります。

「黄金の石(Pierres Dorées)」地区は、イタリアのトスカーナを思わせる金色の石灰岩の村が連なるエリアです。特にOingt(オワン)は13世紀の塔から葡萄畑と山々が一望できる絶景スポット。各ドメーヌ(ワイン農家)でのテイスティングや、ピクニックがてらの葡萄畑散策が人気です。

電車の場合はヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ(Lyon Part-Dieu から TER 約20分)を拠点に。各村間はレンタカーかレンタサイクルが便利です。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / ローヌ県
アクセス(電車):Lyon Part-Dieu → ヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ(TER 約20分、4〜8€)を拠点に各村へ
アクセス(車):Lyon から北へ約30〜50分(A6またはD306経由)
見どころ:Oingt 村、Fleurie 村、モンメラ城、ワインテイスティング
予算:旧市街散策・葡萄畑は無料。テイスティングはドメーヌにより異なる

④ タン・レルミタージュ(Tain-l'Hermitage)|コート・デュ・ローヌとヴァルローナ・チョコレート

コート・デュ・ローヌのワイン樽と葡萄畑
写真:イメージ/Pexels

リヨンから南へ約80km、ローヌ川沿いの小都市タン・レルミタージュは、ふたつの「世界級」で旅行者を引きつけます。

ひとつはヴィニョブル(葡萄畑)。眼前に広がる急斜面の丘には、ボルドーやブルゴーニュと並ぶ銘醸ワイン「エルミタージュ(Hermitage AOC)」の畑が広がります。近隣のワイナリーで試飲を楽しみながら、対岸のトゥルノン城(Château de Tournon)との間に広がるローヌ川の景色も絶景です。

もうひとつは、チョコレートの殿堂ヴァルローナ「シテ・デュ・ショコラ(Cité du Chocolat Valrhona)」。プロのパティシエ御用達のチョコレートブランド・ヴァルローナの本拠地で、チョコレート作りの体験型ミュージアムがあります。試食や工房見学も楽しめ、ショップではプロ仕様の素材も購入可能。TER利用者は入場料10%引きです。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / ドローム県
最寄り駅:タン=レルミタージュ=トゥルノン駅(Lyon Jean-Macé から TER 約55分)
シテ・デュ・ショコラ入場料:大人12€ / 小学生(6〜12歳)9.50€ / 幼児(3〜5歳)7.50€ / 割引10.50€
TER 割引:シテ・デュ・ショコラ入場10%引き(TER乗車券提示)
公式サイトciteduchocolat.com

⑤ ヴァランス(Valence)|南仏の玄関口とミシュラン3つ星

ヴァランスのキオスク・ペネ
写真:Wikimedia Commons

TGVでリヨンからわずか27分で到着するヴァランスは、ドローム県の県庁所在地。「南フランスの始まり」と言われ、太陽の光と街の空気が、リヨンとはまた違うゆとりを感じさせます。

旧市街の目玉は、ロマネスク様式のサン=タポリネール大聖堂(Cathédrale Saint-Apollinaire)と、丘からのローヌ川の眺望。川沿いに広がるパルク・ジュヴェ(Parc Jouvet)は1905年開園の美しい公園で、散策に最適です。詩人・漫画家ペネがカフェのキオスクに着想を得て「恋人たち」のモチーフを生み出した、キオスク・ペネ(Kiosque Peynet)も見どころのひとつです。

美食目線では、ヴァランスはメゾン・ピック(Maison Pic)の城下町でもあります。アンヌ=ソフィー・ピックが受け継いだミシュラン3つ星レストランで、世界中からシェフが巡礼に訪れる聖地です(要予約、プレステージな価格帯)。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / ドローム県
最寄り駅:ヴァランス・ヴィル駅(市街中心)or ヴァランス・TGV駅(郊外)
アクセス:Lyon Part-Dieu → ヴァランス TGV(TGV)約27分、12€〜;ヴァランス・ヴィル(TER)約55分、4€〜
見どころ:旧市街、パルク・ジュヴェ、キオスク・ペネ、メゾン・ピック
旧市街散策:無料

⑥ グルノーブル(Grenoble)|アルプスを望む「バブル型」テレキャビン

アルプスの麓に広がるグルノーブルの街
写真:Génération Voyage

リヨンから電車で約1時間〜1時間15分グルノーブルは、三方をアルプスの山々に囲まれた「山の都市」です。研究機関や大学が集まる知的な街でもあり、歴史と現代が入り混じった独特の雰囲気があります。

街を訪れたら、ぜひ乗りたいのが世界的にも珍しい透明な卵型ゴンドラ「テレキャビン(Téléphérique de Grenoble-Bastille)」。1934年開業の世界最古級の都市型索道で、市街中心からバスティーユ要塞(Fort de la Bastille)のある標高476mの丘まで、わずか3分で運んでくれます。頂上からはグルノーブルの街並みとアルプスの360度パノラマが広がります。

麓に戻ったら、ヨーロッパ有数の近代美術コレクションを誇るグルノーブル美術館(Musée de Grenoble)も立ち寄り価値あり(常設展無料)。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / イゼール県
最寄り駅:グルノーブル駅(Lyon Part-Dieu から TER/TGV 約1時間〜1時間15分、4〜15€)
テレキャビン料金:往復 大人9.80€ / 割引6.30€;片道 大人6.60€ / 割引4.50€
グルノーブル美術館:常設展無料
公式サイト(テレキャビン)bastille-grenoble.fr

⑦ シャンベリー(Chambéry)|サヴォワ公国の首都と「ゾウの泉」

シャンベリーの旧市街
写真:Voyageway

リヨンから電車で約1時間10分シャンベリーは、かつてサヴォワ公国の首都だった歴史ある街です。アルプスの麓に位置し、イタリア文化の影響を色濃く受けた独特の雰囲気が漂います。

街のシンボルが「ゾウの泉(Fontaine des Éléphants)」。4頭の象が台座を支えるこの奇妙な泉は1838年建造で、シャンベリー市民に長く愛されてきました。近くにはサヴォワ公爵の城(Château des Ducs de Savoie)もあり見応え十分。色鮮やかな建物が並ぶ旧市街の小路をぶらぶら歩き、テラスカフェでゆっくり過ごすのが定番の楽しみ方です。

エリア:オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏 / サヴォワ県
最寄り駅:シャンベリー駅(Lyon Part-Dieu から TER 約1時間10分、5〜15€。1日13本以上)
見どころ:ゾウの泉、サヴォワ公爵の城、旧市街
旧市街散策:無料

よくある質問

リヨンから電車で行けるおすすめの日帰り先は?

ヴィエンヌ(約25〜30分)とペルージュ(約35分+徒歩)が最もアクセスしやすいです。少し遠くなりますが、グルノーブル(約1時間〜)やシャンベリー(約1時間10分)も乗り換えなしで行けます。

車がないと行きにくい場所はありますか?

ボジョレーの各ワイン村は、電車拠点(ヴィルフランシュ=シュル=ソーヌ)からレンタカーかレンタサイクルがあると快適です。ペルージュも駅から徒歩20分(登り坂)なので、車かタクシーのほうが楽です。

子連れにおすすめの日帰り先は?

タン・レルミタージュの「ヴァルローナ・シテ・デュ・ショコラ」は家族連れに大人気。チョコレート体験型ミュージアムで、子どもも大人も楽しめます。ペルージュも石畳の村を探検する感覚で子どもが喜ぶスポットです。

半日でも行って帰れる場所はありますか?

ヴィエンヌ(電車25〜30分)は半日で十分回れます。ペルージュも、午前出発なら昼食後にリヨンへ戻れるペースで楽しめます。

ジャズ・ア・ヴィエンヌはいつ開催されますか?

毎年6月下旬〜7月上旬、約3週間にわたってヴィエンヌのローマ劇場で開催されます。リヨンからの特別TERチケット(コンサートとセットで往復2〜9€)が便利です。

まとめ

リヨンを拠点にすれば、わずか30分から1時間ちょっとで、全く異なる顔の観光地を日帰りで楽しめます。

  • 最短・最強:ヴィエンヌ(電車25分〜)の古代ローマ劇場
  • 中世の風景:ペルージュ(電車35分+徒歩)の石畳の村
  • ワイン三昧:ボジョレー(車おすすめ)またはタン・レルミタージュ(電車55分)
  • 南仏グルメ:ヴァランス(TGV 27分)のミシュラン3つ星の城下町
  • 山と絶景:グルノーブル(電車1時間〜)・シャンベリー(電車1時間10分)

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